ケアマネ営業について 市場情報をケアマネから得られているか

人気のデイサービス、評価の高いデイサービスを作る。そのためにはケアマネとの関係を構築することが重要である。

言うまでもない。

では、関係を構築して得られるものは何か。

何を言っているのか?そんなの新規利用者の獲得に決まっているだろう。

そう思われるだろう。もちろん、それはそうだがそれ以上に重要なことがある。

それは、ケアマネから市場の情報を得ることである。

なお、市場=マーケット情報がいかに重要かについてはここでは詳述しないが、商売は市場を情報を持っているかどうかが全てと言っていい。

さて、今日私は社内の朝礼でY君の次のような市場情報の話を聞いた。

Y君

「当社のデイサービスに利用者の家族から直接問い合わせがありました。ケアマネがまだ決まっていないというので、取引のあるケアマネに7件問い合わせをして担当ケアマネになってもらえるように依頼したのですが、ケアマネ全員に今抱えている案件がいっぱいだということで断られてしまって、結局ご家族が自分でケアマネを探して契約されて、うちとの契約も決まりました。」

そのまま流されそうになったので、私は慌てて議長に確認した。ちょっと議題を中断して話をさせてくれと。

というのも、この4行の中に市場情報のとても重要な、めちゃめちゃ重要な内容が凝縮されていたからである。これをスルーさせてはいけない。

さて、どこが重要かお分かりだろうか。

まず、直接問い合わせがあったということ。これは本来、ケアマネ→利用者というこの業界特有の紹介パターンの逆である。(もちろん狙ってやっている)どの媒体からあるいは何経由できた問い合わせなのかを確認しなければならない。

だが、最も重要なのはその後。ケアマネ7人に断られたという部分である。これが何を意味するか。少し専門的な話になるが、ケアマネは昔と違い、担当できる利用者の担当数を制限されている。おおよそ30件ちょっとである。

ここでわかることは、今ケアマネ業界は案件をこれ以上抱えられなくなっているほどキャパオーバー傾向にあるということがわかる。

もちろん、それは傾向として掴んではいた。ケアマネ不足は深刻だ。

だが、ここまで深刻とは思っていなかった。7件電話して7件とも断られるなど尋常なことではない。だって当社からケアマネにお客を紹介しようというのだ。普通だったら願ったりかなったりのはずである。しかし、キャパオーバーだからお客を受けれないという。

つまり、もうケアマネに余裕はほとんどないのだ。

だが、ここで止まってはいけない。では、このような場合どうなるのか?

さらに専門的な話になるが、包括支援センター(通称包括)は市町村が認定した要介護者を担当し、それを各居宅のケアマネに割り振っていく役割を持っている。

しかし、今はそのケアマネが手一杯で割り振ろうにも、受け入れ先を探すだけでも一苦労であることが想像できる。

そうなると、割り振るケアマネが見つかるまではいったん包括が担当することになるのだろうか?それがわからないと言う。間違いなくそうであるはずなのだが、分からないのであれば包括に直接聞きにいけばいい。そうすれば、包括とも仲良くなれる。

次に、私たちがつかんでおくべき重要な市場情報としてどのケアマネが手一杯でどのケアマネにまだ余裕があるのかという情報がある。

それにより、どのケアマネに営業することが有効で、逆にどのケアマネに営業をかけても効果薄なのかが分かることになる。なぜなら、担当がいっぱいのケアマネからは新規は期待できないからだ。

また、調べていくうちに包括が利用者をく抱えている可能性があり、包括が営業先になるかもしれない(本来は包括は要支援のみを担当するのが通常であり、要介護の利用者は担当していないから営業先からは外すのがセオリーである)

さらにだが、私は朝礼で次のような話もした。

包括を営業先にするのも結構だが、さらに進んで包括と仲良くなり、私たちが包括にどのケアマネが手一杯で、どのケアマネにまだ空きがあるのかの情報を包括に提供できれば、包括は本当に喜ぶと思う。そうすれば頼りにされる。

7件あたって7件とも断られるような現状でケアマネ探しは本当に大変だからだ。もし、包括にケアマネの空き情報を伝えられるような立ち位置で仕事ができれば、私たちは情報の風上に立つことができる。

そうすれば、どの要介護者がどのような流れでどの包括からどのケアマネに流れている傾向なのかをつかむことができる。

そして、そこから得られる情報をもとに外部の居宅に頼るのではなく自社で居宅を増やさないと未来がない。とか、どの立地で居宅を立ち上げればすぐに立ち上がるのかとか、そういった情報をつかむことができるようになる。

そこまでいけば、ほとんど営業らしい営業は必要なくなるはずだ。営業とはやみくもに訪問するものではない。情報を、それも風上の情報をいかに持っているかかが勝敗を分ける。

そして、ここからは応用だが、このような市場の情報が分かると、ケアマネの合格者が増えないというニュースや今法改正の議論でケアマネの担当件数を30件からさらに増やそうという議論の意味が分かる。

このような議論が起こることは前もってわかるのである。そうすれば、法改正のたびに右往左往するのではなく、どのような法改正が今後予想されるのかはおおよその見当がつく。

そうすれば、法改正で慌てるのではなく、逆に現場の課題を国会にあげて、逆に法改正を促すような動きもできるのだ。

政治とは現場の課題をくみ取って、その社会課題を立法によって解決をする機関であるのだ。

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