人気のデイサービス、評価の高いデイサービスを作りたい。皆が思うことである。
人気のデイサービスとはどのようなお店か、これを別の表現にするとケアマネからどのようなデイサービスとして覚えられたいか。という表現に変えることもできる。
例えば、当社のデイサービスの1つは、「夕食」と「日帰り旅行」が売りである。
だが、問題はそれが「当社のデイサービスの売りとしてケアマネに覚えられているか」ある。
コンサル先の管理者と話をすると、こういうことを言われることがよくある。「ケアマネには耳にタコができるくらい営業トークをしています。お宅のデイサービスのことは十分すぎるくらい分かってるから、そんなしょっちゅう訪問してくれなくて大丈夫よと言われるんです。中には営業がしつこいというケアマネもいます」と。
これに対する私の回答は次のようである。しつこいほど訪問する必要はない。もっと言えば、訪問それ自体が重要なわけではない。重要なことはケアマネがあなたのデイサービスを何のデイサービスとして覚えているかである。
試しに、当社の例だが「当社のデイサービスの売りは日帰り旅行と夕食なのですがご存じでしょうか?」と管理者に電話させてみる。すると、管理者は何をばかなことをという顔で電話をする。当然ケアマネは知っていると思っているからだ。
ところが「もちろん、知ってたわよ。何をいまさら」というケアマネだけではないことがわかる。「ええ?そうだったの?早く言ってよ。」とか言われて、びっくりする。
しかし、こういうものなのだ。営業をしつこいくらいやっていると思っていても、実際には何のお店なのかという最も重要な肝心な部分について認識してもらっていないのだ。
そうすると、営業資料の内容も変わってくる。今までは漠然と写真を撮影して配布していた営業資料を「今月の夕食」というテーマを絞った資料を作るかもしれない。とにかくデイサービスなのに夕食をやっていると認知をあげたいからだ。
あるいは、日帰り旅行アルバムなんていうタイトルの資料を作るかもしれない。いずれも、デイサービスでの利用者の様子の写真を使った資料を使っていることに変わらない。
しかし、見せ方が変わってくるのだ。タイトルが変わってくるのだ。それにより、お店の売りである夕食と写真付きの報告書がケアマネの中で関連付けられてくる。
これによりケアマネの頭の中で「あのデイサービスは夕食のデイサービス」という認識になってくる。
これを繰り返すことで、地域のケアマネに「あのデイサービスは〇〇のデイサービス」という認知度が出来上がることになる。その評価が高まったデイサービスが人気のあるデイサービスであり、行列ができるデイサービスになるのであり、究極はブランドになる。
参考までに有名なドラッカーの一節を抜粋させていただく。今日はこのあたりで。
「私が十三歳のとき、宗教の先生が、何によって憶えられたいかねと聞いた。誰も答えられなかった。すると、今答えられると思って聞いたわけではない。でも五〇になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよといった」 (ドラッカー名著集『非営利組織の経営』) |
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