人気のデイサービス、良いデイサービスとはどんなデイサービスだろうか?
今回のテーマで言えば、逆説的になるが新規開拓の必要がない、口コミや紹介だけで行列ができる魅力があるお店ということになるだろう。
しかし、今日は新規開拓今日のテーマが元も子もなくなるので、新規開拓について書いていきたい。
実は当社でも管理者の一人が今新規開拓が必要だと感じたようで、新規開拓に力を入れたいと相談があった。そこでその管理者にした質問が1つある。
それは、今取引があるケアマネに「仲の良いケアマネを紹介してもらえませんか?」と言えるかという質問であった。
新規開拓という飛び込みをイメージするかもしれない。しかし、成績の良い営業マンは飛び込みなどしない。
もちろん、1件も取引先がいなければ、テレアポや飛び込みをやるかもしれないが、ある程度取引先が増えたら、そこから紹介で取引先を増やしていくのである。
私の知っているトップセールスマンは皆例外なくこのパターンである。
なぜ、トップ営業マンは例外なく紹介営業なのか。
それは、紹介営業は圧倒的にアポ率及び成約率が高く、かつ、見込み客探しに時間を使う必要がないからである。
つまり、契約してくれるお客さんだけに時間を使うことができるわけだから、成績があるのである。当たり前の話である。
では、なぜ紹介はそんなに成約率が高いのだろうか。
紹介とは口コミである。口コミとともに紹介してもらえるからである。紹介というものは、紹介者の信用を分けてもらうことである。その人の信用を使わせていただく行為なのである。
そして、紹介とは簡単にできない。なぜなら変な人を紹介したら自分の信用にかかわるからである。
では、どうしたら紹介してもらえるだろうか?それにはまず今取引しているケアマネに信頼してもらう必要がある。だから今のお客さん、ケアマネを大事にしましょうというこれまでしてきた話に戻るのである。
では、どうすればケアマネに信頼してもらえるか?ポイントは。
ケアマネに得をさせる。即ち喜んでもらえることをする(どうすればそれができるかは別のページに書いてあるので参照いただきたい)
言い方を変えると、ケアマネに貸しを作るということである。貸しというのは、つまり、ケアマネがしてくれたこと以上のことをこちらがすることである。
具体的には「いつも悪いわね。今度埋め合わせはするから」とか「ここまでやってもらって本当に助かる。今度お礼させてね」とかいうセリフをもらえていれば、借りより貸しのほうが多いと考えていいだろう。
それはどんな事例かというと、これは現場の担当者はよくイメージできるだろう。例えば、困難ケースがあり、受け入れてくれる事業所がなくケアマネが困っている。そんなとき無理をして融通を聞かせ、受け入れるというようなケースである。そのようなことが繰り返せると、人間は感謝だけでなく、それを返さなければ申し訳ないという心理状態になる。機会があれば借りを返したいという心理状態になるのである。
これは返報性の法則という。チャルディーニという著者の「影響力の武器」という本に詳しい(正しく強力なので悪用してはいけない。倫理や道徳があることが大前提である)。
紹介による新規客の増加が切れない営業マンはここの部分がよく分かっている。紹介が絶えない営業マンはつまり与える人である。英語でいうとギバーである。
与えて与える。利他的な人なのである。
その逆はテイカー、又はくれくれ君ともいう。もらうばっかりの人である。
本題に戻る。
新店でもない限り、新規開拓をするにあたって、いきなり飛び込みなどやってはいけない。紹介をもらうのである。
そのために、紹介をもらえるだけの人間関係を築けているか。ケアマネともらうより与えるほうが多い関係を築けているか、この点を考え直してほしい。
では、そのような関係にある取引ケアマネが5人いたとする。そしたら、その5人の事務所に訪問して欲しい。そして、ひとしきり実績報告や話が終わったら、こう言って欲しい。
「すいません。隣の席のケアマネさんとは面識がないように思います。もしよろしければ名刺交換させていただいてもいいでしょうか?」
これがまず第一歩である。これも立派な紹介である。信頼関係ができているから、しっかり口コミを添えて紹介してくれる。
担当ケアマネ「あ、この人〇〇デイサービスの鈴木さん、本当によくしてくれて頑張ってくれるよ。この前も利用者さんに〇〇してくれてほんと助かったことがあって~」
こうやってまず、取引がある居宅の全てのケアマネと名刺交換をしていく。
それが終わったら、今度は別法人の居宅を紹介してもらっていく。もちろんハードルは上がるが、もらうより与えるほうが多い関係性を築けていれば、常に相手に得をして喜んでもらうようにしていればきっと紹介がもらえるだろう。
そして、最後になるが、そこがしっかりやれていれば飛び込み営業もどんどんやっていいし、やるべきである。なぜなら、介護は地域密着サービスであり、横のつながりがある。ケアマネは特に横のつながりが強い。評判は商圏エリアにも伝わっている。飛び込んでどこと取引しているかの話になるだろうから、取引先のケアマネの名前を出せばいい。共通の知り合いであることは強いのである。
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