稼働率アップの基本

稼働率を上げたい

全てのデイサービス事業者の願いである

私がデイサービスを見る場合1つポイントがある。それが自社であろうと他社であろうとポイントは1つだ。

それは、利用者の週回数が増えているかである。なぜなら、週回数が増えていないなら顧客の満足度が低いと言えるからだ。

デイサービスの場合、最初は週1とか週2からスタートする。もし満足度が高ければ大体の場合、週回数は増えていく。(もちろん限度額がいっぱいだったりその他の理由から全員ではないが)

満足度を図る指標としてはこの週回数増を見ていればほぼ間違いない

利用者の満足度が高いという自信があるのであればじゃんじゃん週回数増の提案をしたらいい。通所が開始した利用者の多くが何ヶ月経過しても軒並み断られるようなら、自社の満足度が低いのではないかと疑った方がいい。

逆に順調に週回数増になっているなら、自信をもって新規客の提案を営業をしていいだろう

もし、週回数が増加していかないのであればもう一度サービスを見直したほうがいい。さもなければ新規客増加どころか今の利用者の週回数減、さらには退所へとつながってしまう。

なので、週回数が増加していない場合は顧客満足度が下がっている可能性がある。顧客満足度を上げることが先決だ。

では、どうすれば顧客満足度を上げることが可能だろうか。別の言い方をすれば顧客満足度が下がっている、あるいは上がらない理由は何だろうか。

色々あるがまず最初に見て欲しいのはES(職員満足度)だ。サービス業は従業員満足度と従業員満足度は比例関係にある。

特に介護はサービス業の中でも特にそうだと言える。

なぜなら、例えば飲食店もサービス業だが飲食店の商品は飲食である。だから飲食やお店の雰囲気が良ければ接客は二の次だというお客も中にはいるだろう(もっともこれは統計上ほぼいないことが証明されているが)

だが、介護の場合、商品は人なのだ。人が提供するサービスそのものなのだ。その日、出勤した介護職員のモチベーションが低いというのは寿司屋のネタの鮮度が低いこととイコールだと言える。

つまり、職員のモチベーションが高く、気持ちの良いサービスを提供できていれば、それだけで顧客満足度は上がる。

だから、顧客満足度が低い店はまず職員満足度を上げることに注力して欲しい。

職員満足度を上げるためにはまず経営者が職員を大事にすることだ。自分の子供を大切にするように、それと同じように大切にすることだ。それなくして、小手先の賃金規定の改定だの、人事評価制度の策定などやっても意味がない。

私はコンサルタントでもある。制度をいじくりまわして現場を混乱させて業績も上がらないコンサルタントの犠牲になった会社を山ほど見ている。だから分かるのだ。

精神論という人もいるかもしれない。だが、職員は人だ。職員のモチベーションはその人の気持ちだ。人の気持ち=精神だ。この場合は精神論であることが理論的にもかなっているのだ。

だまされたと思ってやってもらいたい。

私には余裕がない。早く業績を上げないとまずい。だから、職員を大切にするという気持ちなど持つ余裕などないという経営者、管理者もいるかもしれない。

だが、もう1つ精神論ついでに言っておくと、大切に想えないから大切にできないのではない。大切にするから大切に想えてくるのだ。因果関係が逆なのだ。そこを間違えてはいけない。これは私の経験上間違いないという感覚がある。